上司からのパワハラやモラハラに苦しみつつも、部下からはパワハラ・モラハラだと思われないよう言動に気を付け苦しむ中間管理職は多いものです。また、家族関係や友人関係などに悩む人も、すべては「人間関係」の悩みが根底にあるといえるのではないでしょうか。そこで人間関係を構築する力である「人間関係構築力」を身に付けるのに、「自己啓発」をおこなう人が増えています。この自己啓発とはどのようなものなのか、詳しくお話ししていきましょう。

「自己啓発」とは？

自己啓発とはどのようなものなのか、種類などの基礎知識からみていきましょう。

「自己啓発」とは？

「自己啓発」とはよく聞くものの、具体的な説明を求められると難しい人も多いのではないでしょうか。自己啓発の「啓発」とは、「人に新たな気づきや知識を与え、教え導くこと」です。つまり自己啓発とは、自分自身の成長のために知識・スキルを身に着けて、人生の質を高めたり、新たな気づきを得たりすることです。

人生における目的や夢の達成には、自己の成長が欠かせません。今までの生き方や生まれ持った資質・性格を変えたい時、ビジネスにおいて結果を出したい時などに、自己啓発は役立つでしょう。

この時重要なのが、自らの意思でおこなうという点です。誰かにいわれたからやるのではなく、自分の中に動機や目的意識のある上でおこなわれるのが、自己啓発なのです。

「自己研磨」との違いは？

自己啓発と似た言葉に「自己研磨」があるものの、両者はどのように違うのでしょうか。自己啓発は、自分自身の精神的成長に重点を置くのに対し、自己研磨は自身の知識・技術を深めるのに重点を置くものです。

自己啓発の種類とは？

自己啓発に明確な種類分けはないものの、次の2段階に大別されます。

まずは、夢・目的を「見つける」ための自己啓発です。日々の忙しさに忙殺されて、自分の夢や人生の目的を見失っている人も少なくありません。日記をつけたり初めてのことに挑戦したりして、まずは自分の本当にやりたいこと、送りたい人生を明確化する作業だといえるでしょう。

次に夢・目的を「実現させる」ための自己啓発です。明確になった夢・目的を達成するための手立てを考え、行動に移すのです。たとえば「キャリアアップ」を夢・目的に設定した人が、チームマネジメントや意思決定能力、リーダーシップ能力などのスキルセットを検討し、学びを実践するのが自己啓発だといえるでしょう。

自己啓発による「人間関係構築力」

自己啓発のテーマとして、人間関係構築力を選ぶ人は実に多くいます。それはなぜでしょうか。人間関係構築力とはどのようなものなのか、なぜ必要かなどみていきましょう。

人間関係構築力とは？

人間関係構築力とはその名の通り、人間関係を構築する能力です。他社とのつながり・信頼関係を強くできる力ともいるでしょう。

人間関係構築力はなぜ必要なのか？

人間にとって他社との関係は、切っても切れないものです。家族関係の悩みや、職場・仕事上の悩みも、突き詰めれば人間関係の悩みが根底にあるのではないでしょうか。

• 家庭において：親・パートナー・子どもとの関係
• 職場において：部下・同僚・上司・顧客や取引先との関係
• その他：友人関係やご近所づきあい、親戚づきあいなど

このように、人はさまざまな関係の中に置かれています。さまざまな関係性を円滑にするために、人間関係構築力は欠かせません。

人間関係構築力を付けるには？

人間関係構築力を付けるには、具体的には次のような方法で自己啓発に取り組んでみましょう。

• アイスブレイク術：ちょっとしたクイズやゲームなどで緊張状態をほぐし、自己開示や相互理解を加速させる手法のこと
• 「ラポール（信頼関係）」を形成するテクニック：ミラーリング・ペーシング・キャリブレーションなど
• アンガーマネジメント：怒りの感情をコントロールすることで人間関係構築力を高める
• コーチング：傾聴・質問の繰り返しによって、相手の自己実現を促す手法

人間関係構築力を付ける！自己啓発の方法とは？

自己啓発をするには、次のような方法があります。自身に合う自己啓発の方法を見つけましょう。

自己啓発本を読む

自己啓発に関する書籍は、実に多く出版されているので、気になるものを気軽に手に取れるのが自己啓発本のメリットです。

講演会・セミナーに参加する

独学よりも集中した環境下で講師からの要点がまとまった話を聞いた方が、効率よく学べる人が多いのではないでしょうか。ただし参加費は高額なケースが多くあります。また、忙しい人にとっては会場まで出向くのが大変かもしれません。

オンラインセミナー・ワークショップ

時間のない人も在宅で自己啓発に取り組めるのが、オンラインでのセミナー・ワークショップの長所です。一方通行で話を聞くだけの講演会・セミナーと比べ、双方向性のあるワークショップの方が向いている人もいることでしょう。

まとめ